御挨拶
はじめまして。
天王寺しみずクリニックの清水と申します。
まずは、私が勤務9年目となった阪南病院の説明をさせて下さい。
阪南病院は政令指定都市の堺市中区にある、ベッド数690床の精神科の救急病院です。
スーパー救急病棟を3病棟有し、症例数は非常に豊富で、年間の入院数は2700件前後と日本でもトップクラスです。
大阪市や、遠く北摂や他府県から救急車がやってきます。
また大学病院の精神科や総合病院からも患者様が紹介され来院されます。
初期臨床研修が終わり、精神科の臨床研修が始まると、まずは国家資格である精神保健指定医を目指します。
指定医の要項には8種類の異なる病気(うつ病、児童思春期症例など)の症例が指定されていますが、その指定の症例がわずか3か月で集める事が可能です。
入院数が少なかったり、病気の種類に幅広く対応する病院でないと、場合によっては何年たっても症例を集める事が困難な病院もあります。(社会的な役割の違いだけで、否定・批判的な気持ちは全くありません)
診療科によっては、病院によって得意な分野が違うため(例えば耳鼻科ならこの病院は耳の領域が得意、この病院は鼻の領域が得意といったように)、病院を数年ごとに異動して研修した方が、幅広く学べる科もあります。
精神科の場合、病院ごとに急性期病院、慢性期病院と大まかに別れているため、
症例が偏らずその数も極めて豊富な阪南病院での実地研修は非常に有用なものでした。
阪南病院には専門外来として、救急外来、睡眠外来、児童精神科外来、リワーク外来、認知症疾患センター、口腔心身症外来等があります。
各専門分野ごとに学会認定専門医・認定医がいますので、相談する事が容易です。
病院には図書館もあり、疑問点を調べる事ができます。
また、2011年に小中学生を対象とした児童病棟が開設され、病棟の構想の段階から関わる事ができました。全国の病院へ理念や運営を学びに研修、見学に行きました。
病棟には支援学校の教室があり、公立学校の先生が常駐されています。授業はもちろん、夏祭り、遠足、修学旅行、卒業式もあります。
児童の入院を見るということは、外来での診察場面だけではなく、じっくりと本人の生活を見る、と言う事です。
外来のみの経験ではなく、子どもの入院生活を目の当たりにすることは、その後の他の子どもの診療の場で、また成人の診察の場においてさえ、診断や治療を考えていく上で非常に有益なものとなりました。
当たり前に聞こえるかもしれませんが、子どもと大人は一続きで、途切れなく繋がっています。
またその中で、自分自身が外来治療が好きであることに徐々に気付きました。
外来は私一人でやるものではないため、自分の外来患者の方々に気付かせて頂いた部分は大きいと思います。
そのような中、外来治療を業務として特化し、アクセスのよい天王寺で診療する事が、より多くの方へ必要な医療が提供でき、健康づくりを通して社会貢献へ繋がると考え、クリニックを開設することとしました。
社会貢献というと大ごとのようですが、電車で席を譲る気持ち、と同義だと考えています。
人生楽しく、前向きに を目標としております。
どうぞよろしくお願いします。
天王寺しみずクリニック 清水